マンションでは、水を受水槽に貯めて使うなどの方法が取られています。集合住宅、商業ビル、工場などでも受水槽が活用されています。
マンションの受水槽には給水ポンプが設けられていますが、その役割について詳しく知ってみませんか。またポンプ交換時の業者への依頼方法も参考にしてみませんか。
マンションの給水ポンプってどんな設備?まずは基本をチェック
マンションにある給水ポンプの役割について詳しく紹介します。
マンション管理者が役割や仕組みをきちんと知っておくことが大切ですので、交換の目安や故障時のトラブルなども参考にしてください。
給水ポンプの役割と仕組みをわかりやすく解説
マンションの給水設備には、大きく3つの方式があり、それに応じて給水ポンプも異なっています。
- 高架水槽方式(高置水槽方式)
「揚水ポンプ」
仕組み:水道局からの水を、一度1階や地下などの「受水槽」に貯めて、そこから揚水ポンプで屋上の「高架水槽(高置水槽)」へと汲み上げる仕組みです。汲み上げた後、マンションの上から下へ給水します。
築年数の古いマンションや、大規模団地などで多く採用されている伝統的な給水ポンプ形式となります。
- 加圧給水方式
「加圧ポンプ」
仕組み:水道局からの水を1階や地下の「受水槽」に貯めますが、屋上への汲み上げは行わない方法です。「加圧給水ポンプ」で、下の受水槽から各戸へ直接水を送り、中規模マンションなどで多く見られます。
- 直結増圧給水方式
「増圧ポンプ」
仕組み:「水を貯めるタンク」を使わない近年主流の方式です。水道局の水道本管からの水に直接「増圧給水ポンプ(増圧ポンプ)」で圧力をかけて、マンション各戸へそのまま送ります。新築マンションや既存マンションの給水設備改修の際などで活用されています。
高架水槽方式(高置水槽方式)、加圧給水方式、増圧直結給水方式のポンプの仕組みがあり、役割もそれぞれ違うことを知っておくことが大切です。
給水ポンプの交換目安は10〜15年が一般的
様々な方式がありますが、給水ポンプの交換目安は、10年~15年となっています。
10年以上になると、メーカーの部品がなくなり、修理などの際にも困ってしまいます。
そのため、その前に交換するのが一般的です。税法上の法定耐用年数(建物附属設備)は15年となっているため注意してください。
ポンプが故障すると起きるトラブルとは?
給水ポンプが故障する際には、次のようなトラブルが起きます。
- 「キーン」などの異常音が発生
- 給水能力が落ち、水圧の低下、水漏れが起きる
- 未使用時の頻繁な起動や短時間などでの停止が発生
これらの症状が出始めると交換時期です。放置すると「全戸断水」などにもなりかねないため、トラブルには早めに対応することがおすすめです。
給水ポンプ交換はどこに頼む?依頼先の種類と特徴
給水ポンプが故障し、交換が必要になった場合にどこに頼んだらいいのかも知っておくといいでしょう。依頼先の種類と特徴についても紹介します。
給水設備専門業者(ポンプメーカー・設備会社)
給水ポンプの交換を依頼する業者としては、給水設備専門業者のポンプメーカーや設備会社があります。
故障の場合、基本的には同じメーカーの同等性能機種を選ぶ方法がおすすめです。
ただし、場合によっては別メーカーや新商品などの選択が必要な場合もあります。
清掃・設備メンテナンス会社に依頼するケース
清掃・設備メンテナンス会社に依頼するケースもあり、多くのポンプ工事の施工実績がある業者に依頼すれば安心です。
おすすめ形式やメーカーを提案してもらえ、高品質で適正価格の工事を請け負ってもらえ、清掃なども専門の業者です。
管理会社経由で依頼する場合の流れ
給水ポンプの交換をマンションの管理会社経由で依頼する場合もあるでしょう。管理会社が給水設備専門業者や清掃・設備メンテナンス会社を知っていますので、そちらへの依頼をしてもらえます。
給水ポンプ交換業者の選び方と依頼の流れを解説
給水ポンプ交換の際の業者の選び方については次を参考にしてください。依頼の流れも知っておくことがおすすめです。
見積もりで必ずチェックしたいポイント
業者を選ぶ際には、事前に見積もりを取ってチェックすることが大切です。部品交換・修理と給水ポンプ交換のそれぞれの相場を知っておくといいでしょう。
また、マンションの規模(戸数)やポンプの出力(容量)でも金額が異なることを知っておくことがポイントです。
工事の流れ(現地調査〜交換完了まで)
工事の流れとしては、まず現地調査をした上で見積もりをもらいます。
消耗品の部品交換でいいのか、分解点検・内部清掃が必要なのか、ポンプ自体の交換が必要なのかによって見積もり金額が異なります。
ポンプ交換の場合、既存のポンプの撤去、新規ポンプの新設という流れとなります。
交換にかかる費用と工期の目安
交換にかかる費用としては、
- 部品交換・部分修理 約20万〜100万円
- 加圧給水ポンプの交換 約80万〜150万円
- 増圧給水ポンプの交換 約150万〜300万円
※タワーマンションなど大出力ポンプの場合はさらに高額です。
- 直結増圧方式への切り替え工事 約250万〜500万円以上(受水槽・高架水槽の撤去含む)
おおよそ5~6時間で交換作業が終了します。
まとめ
マンションの給水ポンプの交換について見てきました。10年を過ぎると交換を考えることも必要です。どのような種類の給水ポンプ形式があり、交換業者も様々であることを知っておいてください。
最近では、費用は高いのですが「直結増圧給水方式」の給水ポンプも増えています。信頼のおける業者に依頼し、提案をしてもらい、適切な工事を実施してもらうことが大切です。

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