マンションまたビルには、「貯水槽」と呼ばれる各住戸に水を送るためのタンク施設があります。
マンションには規模問わず複数の住戸があり、どの住戸へも平等に安定した給水を行う必要があります。
では、“貯水槽をマンションに設置すれば問題は解決できる”と考えることは正解なのでしょうか。
じつは貯水槽はそのまま放置し続けるのではなく、定期的な貯水槽清掃が必要とされています。
本記事では、マンションの貯水槽清掃は必要なのか・どこまで義務なのかを詳しく解説していきます。
マンションの貯水槽清掃ってそもそも必要なの?
マンションやビルなどへの貯水槽の設置は、水道法や自治体の条例で定められています。
また、年1回以上の定期的な清掃や点検なども義務付けられているため、無視することはできません。
まず、貯水槽を設置した場合の貯水槽清掃について下記で詳しく解説していきましょう。
貯水槽清掃はマンションでは基本的に必要な管理項目
マンションオーナーや管理責任者は、年に1回はマンションに設置されている貯水槽の掃除を行う必要があります。
これら清掃義務は、「水道法・水道法施行規則・建築物における衛生的環境の確保に関する法律(ビル管法)施行規則」の法律で定められており、必ず守らなけばならない管理項目です。
清掃が必要になるマンションの条件とは?
貯水槽の清掃が義務付けられているマンションには、条件があります。
貯水槽清掃の法定義務として、「有効容量の合計が10立方メートルを超える水槽を備えたマンション」が対象とされており、この条件を満たしている場合は貯水槽の清掃は必須ですので必ず遵守しましょう。
上記の条件を満たしたマンションの貯水槽は、「簡易専用水道」と分類されており、「年1回の清掃」、「水質検査や施設の定期点検」が法廷義務として定められています。
一方、10立方メートル以下の貯水槽であっても、各自治体の条例により清掃・点検が義務付けられているケースが多いため、マンションの規模に限らず定期的な清掃は実施すべきと想定しておくと安心でしょう。
清掃をしないとどうなる?衛生面とトラブルのリスク
貯水槽の清掃義務の有無に限らず、貯水槽清掃を怠り続けた場合は衛生面はもちろん、トラブルに発展するため避けるべきでしょう。
基本的に貯水槽の清掃を怠ることで水質劣化、また貯水槽で使用されている金属部品の劣化による腐食、異物混入などが発生すれば健康被害へと発展する可能性があります。
また、貯水槽の清掃は法的な義務であるためそれを怠れば最高100万円の罰金が科される可能性があるのです。
居住者とのトラブルも想定されるなど、貯水槽清掃を怠るとデメリットが多いでしょう。
貯水槽清掃はどれくらいの頻度でやるもの?
貯水槽清掃は、法律上年に1回と考えられています。
貯水槽清掃の頻度について、より詳しく下記で解説していきましょう。
基本は年1回が法令上の目安
先にもお伝えしたように、貯水槽清掃の頻度はマンションの受水槽が10立方メートル超であった場合、年1回以上の清掃が義務付けられています。
そして、10立方メートル以下の貯水槽であっても、自治体条例などで1年一回の清掃が法令上義務付けられているため目安として覚えておく必要があるでしょう。
また、法令上は年1回とされていますが隔月、毎月など清掃を頻繁に行うことは衛生面からも推奨されるため、余裕や居住者の理解があれば積極的に行うことを推奨します。
マンション規模や使用状況で変わるケース
繰り返しお伝えしているように、貯水槽清掃の頻度はマンションの受水槽が10トン超であれば、「年1回の清掃と水質検査」が義務化されており、10トン以下であっても自治体条例にて「年1回の清掃と水質検査」が義務付けられているケースがほとんどです。
また、タンク容量の大きさやマンションの戸数、清掃頻度によって清掃費用に大きな違いが出ます。
清掃費用はマンション所有者ではなく管理費でまかなうケースもあるなど、居住者をはじめ関連する業者などに相談は必須と言えるでしょう。
点検だけでは不十分な理由
マンション居住者への安心できる水質の水の安定供給は、マンションオーナーにとって必須業務です。しかし、貯水槽の点検だけでは安心・安全な水の安定供給は難しいといえます。
まず、貯水槽の点検は設備以上を発見するためのもので、仮に異常がなかったとしてもタンク内の汚れなどを除去しているわけではありません。
マンションオーナーは、衛生面についても考慮すべきであり、点検と清掃を合わせて行う必要があると言えます。

貯水槽清掃はどこに頼む?費用や依頼の流れ
貯水槽清掃は、基本的に年1回の点検・清掃が義務付けられています。
しかし、それをどの業者に依頼すべきか悩んでいるマンションオーナー様も多いはずです。
貯水槽清掃はどこに頼むべきか、費用や依頼の流れについて解説します。
清掃は専門業者・設備会社・清掃会社に依頼する
貯水槽清掃は、プロである専門業者・設備会社・清掃会社に依頼すべきです。
貯水槽掃除は水質検査や消毒作業など専門レベルの作業・工程が多いため、プロに依頼する必要があります。
また、技術的な部分もありますが、貯水槽清掃は危険も伴うため、あらためてプロフェッショナルへの依頼が安心です。
清掃の基本的な流れ(断水・洗浄・消毒・報告)
貯水槽清掃を専門業者に依頼した場合、下記のような流れで進められるのが一般的です。
告知
貯水槽清掃を行う場合、断水が行われます。
断水は時間を問わず、マンション居住者の日常生活に影響を与えるでしょう。
貯水槽清掃を行う際は、必ず告知をしておくようにします。
断水
水質検査について確認したのち、断水作業に入ります。
貯水槽の中を清掃するためには水を抜く必要があり、貯水タンクの規模によって断水時間も変化するため、必ず確実な時間帯を告知時に知らせておきましょう。
洗浄
空になった貯水タンクを洗浄します。
高圧洗浄機やブラシなどを使用しながら、天井・側壁・床面といった流れで汚れはもちろん、金属が影響しているサビを洗浄していきます。
消毒
貯水槽清掃では、消毒も必須です。
まず、次亜塩素酸ナトリウム溶液を貯水タンク内の全体に塗布していきます。
業者によっては噴霧する場合もあるでしょう。
薬剤塗布を行った後は、30分以上放置して殺菌。
その後、貯水タンクの状況で繰り返して消毒作業を行います。
報告
貯水槽清掃は、水質検査はもちろん施工前後の写真をまとめた清掃報告書が作成されます。
報告書においては、法令により一定期間の保管が義務付けられているため、必ず大切に保管しておきましょう。
費用相場と見積もりでチェックすべきポイント
貯水槽清掃費用と、見積もりでチェックしたいポイントを解説しましょう。
貯水槽清掃費用は業者によっても大きく変化するため、相場として考えます。
- 5tまで:20,000円から30,000円以上
- 10tまで:30,000円から50,000円以上
- 15tまで:40,000円から60,000円以上
- 15tまで:50,000円から70,000円以上
また、見積もりでチェックしておくべきポイントも確認しておきたいところです。
- 水質検査が見積もりに含まれているのか
- 報告書作成費の作成費用
- 消毒剤における薬液費用の明記
また、有資格者が在籍しているのか、「別途費用」の基準の明記なども必ず確認しておくべきでしょう。
まとめ
貯水槽清掃は、一般的と言われているマンションの受水槽10トン超に縛られず、どのサイズの貯水槽は定期的な清掃が必須です。
その際は、安心して任せられる専門業者への依頼がおすすめです。
法律で定められている内容だからこそ、そしてマンション居住者の方が気分よく過ごせるようにマンションオーナーや業者様は貯水槽清掃を怠らないようにしてください。

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1954年創業。1979年設立。
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参考 有資格者名簿一覧
建築物環境衛生総合管理業
建築物排水管清掃業
建築物飲料水貯水槽清掃業
建築物ねずみ昆虫等防除業
産業廃棄物収集運搬業(大阪・兵庫・京都・奈良)
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